今年も美容皮膚科学科会に行ってきました。
毎年、行われるこの学会は自身の勉強の為、諸先輩方との情報交換(より良い治療に向けて)の為にと私にとっては年間を通して、最も参加意義のある学会になっています。学会に参加される先生方は1000名以上、美容皮膚科も年々新しい治療法が生まれ、全国に広まりよりよい治療を提供できるようになります。今回、参加した内容を少し皆様にお伝えしたいと思います。
① レーザートーニング
アイメディクリニックでも人気の高い、肝斑や深部のシミ、肌質を改善させるレーザートーニングです。以前は肝斑にはレーザーは禁忌とされている時代がありましたが、Qスイッチレーザーをマイルドに照射するこの治療法は明らかに肝斑を改善します。未だに受け入れられていない先生方も多くいらっしゃるのが実際ですが、こればかりは治療を行なっているDrでしか分かりません。アイメディクリニックでもレーザートーニングを行い日はないくらいの人気の治療ですし、結果を出せているからこその患者様のリピートと思っています。レーザートーニングを始めて2年以上経過し、患者様ごとの治療法も確立してきました。
「このシミ、肝斑?」と思いの方はお気軽にご相談ください。
② ニキビに関するアンケート
ニキビは少々度合いで軽いほうから面疱、丘疹、膿腫 そして放っておくとニキビ跡の瘢痕(陥没性、隆起性)となります。
大学で、ニキビの患者(中高生)とその母親にアンケートを行なったものがありました。
Q ニキビを放っておいてもニキビ跡は後に治る。
と言うものです。
答えとしてはNoです。しかし 30%以上患者様とその母親が治ると思い込み、軽く見ているのが現状なようです。
現在、テレビコマーシャルでもニキビはお肌の病気 皮膚科で治しましょう。と啓蒙活動もおこなわれていますので、どうぞ早めに受診してください。ニキビは早ければ早いほど悪化を抑えられますし、ニキビ跡を直すのは非常に難しいことになります。(現在はフラクショナル治療が唯一です。)
軽い状態まで行けば、外用薬やホームケアで十分にコントロールが可能になります。
③ エステ脱毛の実際
エステの脱毛の経営者が逮捕されたことは記憶に新しいですが、現在の法ではなかなかエステの脱毛を取り締まるのは難しいとの報告がありました。エステの実際としては得体の知らない脱毛器を使用し、脱毛効果は乏しく(実際には脱毛ではなく抑毛です。)、安い料金でお客を呼び寄せ、効果が少ない分、何回も長い間通わせたり、予約が一杯と偽り、来店させないようにしたりするエステが数え切れなく存在するというものでした。脱毛を求める女性は非常に多いために、すべての患者を医療でまかなうことは難しく、現状では患者様ご自身がしっかりと見極め、脱毛する場所を選ぶことが大切なようです。
④ しわ、たるみの治療
たるみの治療の最終手段としてはリフトアップとありますがリフトアップはダウンタイムも長く、効果も永久的なものではありません。そのために手術を受ける人は減少しており、現在は日常生活に支障を来さない治療法が多く誕生しています。しわ、たるみを改善させるためには肌の真皮層の線維質の増加と筋肉の硬縮を解き放してあげることが重要だそうです。頬のたるみは広頸筋の硬縮と重力によって起こるものです。重力は致し方ないのですが、広頸筋の硬縮に関してはボトックスが有効で頬のたるみも改善されるそうです。 顔面体操は筋肉の硬縮を早めるのでしない方がよいですよ との事でした。